FC2ブログ

天使か悪魔か

リアルババアあしゅのいらん事言いブログです。 昔の記事は http://maho.lomo.jp/nashural/ に。

殿のご自慢 64

「私は一体、何度呼び戻されるのだ?」
典医を冷たく責める高雄。
 
「も、申し訳ございませぬ・・・
 その、お顔の傷の痛みがひどくて
 それに掛かりきりになり
 気付くのが遅れてしまい・・・。」
典医が汗を拭き拭き言う。
 
「もうよい。
 で、今度は何なのだ?」
 
典医は急に真面目な表情になり
声を潜めた。
「念のために、お殿さまに直接
 申し伝えたかったのでございます。
 この事は、まだ奥方さまと
 如月どのしか知りませぬ。」
 
 
青葉の寝屋に入ると
青葉がお辞儀をして待っていた。
「何をしておる、横になっておれ。」
高雄が布団に促すと、青葉は顔を上げた。
 
「わたくしはどうすれば
 良いのでしょうか?」
「そなたはどうしたい?」
「産みとうございます。」
 
高雄は青葉の目に決意を見た。
「そうか、ならばそうすれば良い。」
 
 
青葉には高雄のその言葉が
突き離されたように聞こえた。
「・・・はい・・・。
 では、体調を見つつ
 実家へ帰らせていただきます。」
「何?」
 
高雄が青葉を睨む。
「そなたは伊吹に何を言いつかった?
 私の元にいろ、との命を破るのか?」
 
青葉はとまどった。
「で、でも、それは子が出来ている事が
 わからなかったので・・・。」
「その子は誰の子だ?」
「伊吹さまの子です。」
 
 
典医が言うには、伊吹の子か八島の殿の子か
時期がはっきりしないらしい。
ただ、私の子という事にするには
無理があると。
 
「奥方さまは愛するお方の子だと
 思わなければ、やりきれないのでしょう。
 捕らわれ、乱暴され、顔を斬られて
 なおかつ、その相手の子を宿すなど
 どれほどの苦悩か。」
 
典医は青葉を刺激しないように
と念を押した。
これ以上の心痛は
青葉の心身を壊しかねない。
 
 
だが私には、この女は
そのような弱い女には思えない。
高雄は青葉の前に座った。
「そなたを信じて、政治の話をする。」
 
青葉は正座をし直した。
「・・・はい・・・。」
 
「腹の子が誰の子であろうと
 八島の殿の子だと “思いたい”
 輩 (やから) が
 出てくるであろう事は、わかるな?」
 
青葉はうなずいた。
「はい・・・。
 大殿さまにはお子がおられませぬゆえ
 余計に・・・。」
 
 
高雄は、どう言おうか迷った。
「わかっております。
 この子は手放さなければ
 ならないのですね。」
 
青葉の言葉に、高雄は不安になった。
「子を連れて逃げても
 逃げ切れぬものではないぞ。
 どうやっても、その子は火種になる。
 死んだ事にして
 里子に出すしかないのだ。
 それでも・・・」
 
青葉は言い切った。
「それでも産みます。」
 
 
高雄はひとことだけ言って
部屋を出て行った。
「ならば、そうせい。」
 
 
 続く 
 
 
前へ 次へ 殿のご自慢1 

吉野 千本桜

行事の嫌いな私が
まさかの2つ目の桜記事である。
 
前回の桜記事のコメント欄で言ってた
奈良の吉野の千本桜に行く機会に
偶然にも恵まれたので、行ってきた。
 
昔、電車で行った時は
昼間で登りにヒイヒイ言ったのだけど
今回は車だったので
山の上の駐車場から下山方式での桜見物。
 
しかも今回は夜桜!
 
 144127.jpg
144121.jpg

 
 
駐車場は時間無制限の1500円。
夜は8時から、車の通行規制が
解除されるんだけど
吉野山の上の方の道はとても狭くて
駐車場がある下千本先からは
離合もままならないほどなので
車で行く場合は
駐車場に停める事をお勧めする。
 
中千本、上千本、奥千本に行くには
その道を通らなければならないけど。
 
 
吉野は山丸ごとに桜が植わっている。
ちょっと寒い気候らしく
一番下の下千本から咲き始めるんだけど
下千本の満開が
今年は4月10日頃だった。
関西の他の地域より、少し遅い。
 
吉野の見所は、他の地域の桜が
散り終わった後に
中千本、上千本、奥千本と
順番に満開になっていくところだそうだ。
今は中千本あたりが咲いてるらしい。
 
桜の種類も、ソメイヨシノ、山桜、しだれ桜
と、色んな種類のが植わっていて
本当に桜天国なんだってさ。
 
私は下千本の時季に行ったんだけど
昔行った時の昼も寒かった記憶があるし
今回の夜も、すんげえ寒かった。
吉野は全体的に寒い。
 
 
行く格好としては
ワシワシ歩ける格好がお勧め。
 
剛の者は、パンプスもいたけど
ガタガタ道のとこもあるのでヒールが傷む。
 
下千本だけなら、それほど辛くはないけど
地図で見ると、中千本までと
そっから奥が遠い。
上千本、奥千本は、バスで行くレベル。
現にバスが走っているし
シーズン中は、臨時のシャトルバスも
走っているみたいだった。
 
だから、登山とまではいかなくて
足元だけでも、歩ける靴ならオッケー。
 
 
で、吉野に桜を見に行って
何をするかと言うと
本当に、ただ桜を見るだけなのだ。
 
花の下で宴会、とか見当たらなかった。
皆、写真をバシバシ撮ってるだけ。
 
屋台はいくつも出てたけど
食う場所がない。
歩きながら食べるのかな?
夜は閉まってたんで
そこらへんがよくわからない。
 
でも、大勢の人が桜を見るためだけに
黙々と歩きに来るだけの事はある。
スケールが違った。
桜だけの世界だったよ。
 
 
写真で思い出したけど
小さい子供が2人、
桜の写真を撮ってたんだ。
ひとりは携帯で、もうひとりは
何とニンテンドーDSで。
 
へえ、幼いのに凄いな、と思って
通り過ぎようとした時に
男性が 「危ない!」 と駆け寄った。
 
驚いて見ると、子供のひとりが
柵の隙間から落ちてるんだよ。
土手に段差があったから
下まで転げ落ちずに済んだけど
結構、高い崖になってる場所。
おいおい、とうちゃん、
ちゃんと子供に付いててやれよ、と思った。
 
その先でスマホで通話しながら
その様子を見て笑っている女性がいて
笑い事か? と、ちょっと腹が立った。
 
そんで、しばらく行って
何気なしに振り向いたら
危ないと助けてた男性は
無関係の通りすがりで
スマホ通話してた女性が
その子たちのかあちゃんだった・・・。
 
 
今、ほんとこういう親、多くねえ?
スマホばかり見てて、子供を見ていないとか
注意すべきところでも
スマホ画面をいじくりながら
「だめよお~」 と、上っ面だけの言葉。
 
そんで子供に何かあったら
自治体を訴えたり、と
人のせいにするんじゃねえの?
 
あの危機感と自己責任のなさは
一体どこで生まれたものなんだろう?
 
 
話が逸れたけど
吉野の桜は美しかった。
 
吉野山は聖域なんだって。
霊感のない私には、よくわからないけど
そう言われても納得、の
畏怖すべきような夜桜だったよ。
 
 
 

殿のご自慢 63

青葉の顔の傷がようやくふさがった
という知らせを受けて
高雄が千早城へと帰って来た。
勝力も一緒である。
 
典医が部屋の外で説明をする。
「左目から右頬にかけて
 深い傷が残ります。
 傷の周囲のひきつりは
 時が経てば消えるかも知れませぬ。
 左目は・・・
 もう物を見る事は出来ませぬ・・・。」
 
「そうか、わかった。」
部屋に入ろうとする高雄に、典医は告げた。
「奥方さまは今日初めて
 ご自分のお顔を確認なさるのです。
 ですから・・・。」
 
高雄は冷静に言う。
「わかっておる。
 私とて、物の価値は
 わかっているつもりだ。
 青葉が嘆けば慰めれば良いのだろう?」
 
勝力と典医は顔を見合わせた。
青葉さまには
お辛い事になるかも知れない・・・。
だから勝力が付いてきたのである。
 
 
青葉の寝屋に入ると
ちょうど顔を覆った布を
取ろうとしているところであった。
 
高雄たちに気付いて
お辞儀をしようとする青葉に高雄が言う。
「気にするでない。」
 
傷は思った以上に長く太かった。
鏡を渡すのを、如月は一瞬とまどった。
 
しかし青葉は鏡を見て
あらっ と驚いただけであった。
「あまりに痛かったので
 鼻も口も削げ落ちているのか
 と思いましたわ。
 傷が出来ているだけで良かったですわ。」
 
 
その場の誰もが耳を疑った。
あの美しい顔に消えない傷を付けられて
“良かった” ?
 
「ああ、でも布で覆った方が
 良さそうですわね。
 皆さまのために。」
唖然としている皆の表情を見て
青葉はふふっと笑った。
 
 
その夜、高雄は勝力と酒を酌み交わしながら
疑問を口にした。
「男の顔はどうでもいい。
 だが女の顔は、その女の価値だ。
 それを失って
 平然としていられるものか?」
 
「・・・人前では明るく振舞っていても
 おひとりの時に、ひっそりと
 泣いていらしゃるかも・・・。」
勝力は今すぐにでも
青葉を抱き締めに行きたかった。
 
酒を注ぐ安宅が口を開いた。
「“赤染めと言えば龍田家の次姫さま”
 だそうです。」
 
 
青葉が幼少の頃、城を抜け出しては
野で遊んでいた。
小さい頃から飛び抜けた可愛さに
通りすがった旅の男たちが見惚れて
青葉を連れ去った。
 
城や城下の者の必死の捜索で
青葉は無事に助け出されたが
その時に、怒り狂った城下の者たちによって
幼い青葉の前で
旅の男たちはなぶり殺された。
 
「それ以来、青葉さまはひと目で
 どこの誰かがわかるよう
 赤染めの着物しか
 着せてもらえなくなったのだそうです。」
 
 
「女というのは、美しければそれで幸せだと
 思っていたが・・・。」
高雄がつぶやくと、勝力が言った。
「青葉姫さまは美し過ぎるのです。
 過ぎたるは及ばざるが如し、ですよ。」
 
では青葉はこれから幸せになるのか?
高雄はふと思った。
 
・・・いや、私が夫である限り
それはない・・・。
それに・・・・・
 
言葉少なに飲む今宵の酒は、不味かった。
 
 
 続く 
 
 
前へ 次へ 殿のご自慢1 

外付けHD壊れ

今日は “殿のご自慢” を
アップする予定だったけど
外付けハードディスクっちゅうのに
そのデータを入れているんだよ。

その外付けハードディスクっちゅうのが
事もあろうに壊れやがってな・・・。

かろうじてネットは出来るものの
いつもブログ書きに使用している
“紙Copi” が
一切使用できなくなっちゃって
この記事はメモに書いてる有り様。

何でパソコンっちゅうやつは
いきなり壊れるんだろうなあ・・・。
今後、更新がない時は
パソコンの不具合だと思ってくれい。


ついでなので、“殿のご自慢” の
裏話でも。

この話は、いつものごとく
夢で見てできた話ではなく
TVゲームの、“戦国無双” を
プレイしてて思い付いた話。
だから戦国無双のキャラが
イメージとしてあるんだ。

それを披露すると
戦国無双や歴史ファンの人々に
えらく怒られそうなんで
控えるとする。
あ、青葉姫は架空キャラね。
戦国無双に絶世の美女はいないんで。

私の話には、美女キャラが出ないのは
書いている本人がブサイクだからで
青葉姫は初めての
あ、違うな
イキテレラもあれは美女設定だし。
黒雪姫の継母も一応。

こう考えると、美女
結構多く出てるんだなあ。

ま、青葉姫は飛び抜けた美女
て事で読んでほしい。


私としては、乾行を
もっと書いていたかったんだけど
さっさと死んじゃうし
勝力はふぬけちゃうし
ほんと、思い通りにならない展開で
自分でも はあ? って感じ。

この話は、もう最後まで出来ていて
変えようがないんで
毎回、アップする時に読み返して
はあ? と思う事もしばしば。


私は、拍手クリックを
「読んでるよ」 という
合図だと受け取っているんで
殿のご自慢は、いつも4人の人に
読まれているんだな
と、わかる。

もう最後まで書き終わっているんで
今更どうこうは出来ないけど
楽しんでもらえたら嬉しいな
と願いつつ、アップしてるよー。


BUFFALO NAS(ネットワークHDD) 【iPhone5対応(WebAccess i)】 1TB LS-X1.0TLJBUFFALO NAS(ネットワークHDD) 【iPhone5対応(WebAccess i)】 1TB LS-X1.0TLJ
(2011/11/12)
バッファロー

商品詳細を見る

私の機種はこれじゃないけど
こういうのが “外付けハードディスク”
っていうんだよ。
んで、これが壊れたんで
買い直して設定せねばならんのだ。
パソコン周辺機器に迷ったら
バッファローだな!


FC2Ad